パソコン工房には「インフィニティ(∞)ブランド」が、たくさんあります。
この際なので、ブランドごとの違いとPCを比較してみましょう。
インフィニティ(∞)ブランド
- LEVEL∞:ゲーミングPC向け
- SENSE∞:クリエイターパソコン
- STYLE∞:一般用途
上のようにブランドごとに対象にする用途が違います。パソコン工房で僕たちが好きなゲーミングPCを選ぶならLEVEL∞です。
しかし、SENSE∞にも同スペックのパソコンがあったりします。
この記事では、LEVEL∞、SENSE∞、STYLE∞のパソコン同士でスペック比較してみて違いがあるか確認してみます。
パソコン工房は好き嫌いが分かれるBTOメーカー
パソコン工房のゲーミングPC「LEVEL∞」は、ゲーマーコラボPCが中心ラインナップです。
なので「好き嫌い」が分かれやすいです。
例えば、ZETA DIVISIONコラボと聞いて、パッと連想できる方に向いているPCです。
ちなみに、僕は「よく知りません」でした。
しかも、「Apex」などFPSゲームを結構やっている僕でも「うん、誰?」と思う人たちとのコラボが大半です。
下に他のBTOメーカーとの比較を載せておきます。
主観ではありますが、BTOメーカーのパソコンを精査してきた僕なりの目線です。
BTOメーカー比較
ドスパラ | パソコン工房 | マウスコンピューター | |
---|---|---|---|
価格 | 安い | 今は高い? ※以前は安かった | 比較的安い ※高いこともある。 |
初期構成 | カスタマイズ前提 | バランス良い構成 | バランス良い構成 |
特徴 | カスタマイズ前提。特に排熱周りを強化しないと故障しやすいPC構成になり易い。 | 初期構成で完成されている。カスタマイズは好みで。 | 初心者向けに安心して使える構成。ただ「ハイスペック」を売りにするアンバランスさがあったりする。 |
ターゲット | 中上級者向け | 大半がコラボPCのため好みが分かれる。 | 圧倒的に選び易くて初心者向け。 |
パソコン工房は正直言って「惜しいBTOメーカー」です。
販売しているパソコンの「パーツ構成」は悪く無いからです。
ただ、忖度せず本音を言うなら、パソコン工房のPCは「選択に入りづらい」と思います。
パソコン工房のゲーミングPC「LEVEL∞」は「ゲームをかなり知っている人向け」のコラボPCだからです。
少なくとも初心者が買えるPCではありません。
実際、僕は買おうと思ってパソコン工房を訪問しても、コラボが全面に推しだされた画面でいつもブラウザバックしてしまってます。コラボPCに全く興味がないからです。
参考:ゲーミングPC「LEVEL-R6X5-LCR56X」の初期構成は「24万円」
パソコン工房を説明するだけでディスる気は無かったんですが。
パソコン工房のゲーミングPC「LEVEL-R6X5-LCR56X」のGeForce RTX 3060Tiの構成で24万円です。
これは高すぎですね。GeForce RTX 3060Tiなら「コスパ最強の自作パソコン」が作れますから。
僕が知っているパソコン工房はもっと安い価格設定でした。
参考までに、GeForce RTX 3060Tiで僕が選ぶ自作パーツ構成(予算20万円)を載せておきます。
自作PCのCPUはAMD Ryzen 7 5800X BOXで組むので、パソコン工房のAMD Ryzen 5 5600Xよりもワンランクどころかツーランク以上のスペックアップです。
自作パソコンの方が5万以上安くなってスペックも「大幅アップ」
自作パーツ構成
OS
Windows10 Pro 0.3万
CPU
CPUクーラー
グラボ
メモリ
SSD
※型番末尾【/IT】と【/EC】の違いは、/IT⇒正規代理店型番、/EC⇒Amazon.co.jp型番
HDD
無し
マザボ
ケース
電源
金額(税込み)
19万
GeForce RTX 3060Tiで「コスパ最強のPC」が作れるので、それを24万円で価格設定するのは厳しいものがあるでしょう。
それでも、あえてパソコン工房の「LEVEL-R6X5-LCR56X」の良さを言うなら、マザボのスペックが良いです。
おそらくマザボは「ROG STRIX X570-F GAMING」だと思うので自作PCのマザボとの価格差1.5万円です。
ゲーミングPC「LEVEL∞」とクリエイターパソコン「SENSE∞」に違いなし!?
ゲーミングPC「LEVEL∞」とクリエーターパソコン「SENSE∞」の違いを調べてみましょう。
と言いながら、結論ですが「違い」はありません。
スペック・価格ともに違いなしです。
「LEVEL∞」ゲーミングPCと、同スペック、同じ価格で「SENSE∞」クリエイターパソコンにもあります。
例えば
一番買われそうな3060グラボの17万PCです。本体価格に1,000円だけ差額があります。
LEVEL∞の方が高いのは、コラボ付加料金でしょうか?
見たところ同じスペックですが、念の為、下で記載して見比べてみます。
自分の勘違いもあるかもしれないので。
LEVEL-M0P5-R56X-RBX-ZETA DIVISION
SENSE-M0P5-R56X-RBX
OS
Windows10 Home
Windows10 Home
CPU
AMD Ryzen 5 5600X
AMD Ryzen 5 5600X
CPUクーラー
静音CPUクーラー Wraith Stealth ※CPU付属クーラー
静音CPUクーラー Wraith Stealth ※CPU付属クーラー
グラボ
NVIDIA GeForce RTX 3060 12GB GDDR6
NVIDIA GeForce RTX 3060 12GB GDDR6
メモリ
16GB(8GB×2) [DDR4-3200 / デュアルチャンネル]
16GB(8GB×2) [DDR4-3200 / デュアルチャンネル]
SSD
500GB SSD / NVMe M.2
500GB SSD / NVMe M.2
HDD
無し
無し
マザボ
AMD B550 チップセット ATX
AMD B550 チップセット ATX
ケース
ミニタワーMicroATXケース IN-WIN EM040
ミニタワーMicroATXケース IN-WIN EM040
電源
700W [80PLUS BRONZE認証]
700W [80PLUS BRONZE認証]
その他
DVDスーパーマルチドライブ [LG GH24NSxx]
DVDスーパーマルチドライブ [LG GH24NSxx]
金額(税込み)
174,980円
173,980円
やはり全く同じですね。DVDドライブの型番まで同じです。
クリエイターパソコン「SENSE∞」は「コラボPCが嫌な人向け」
ゲーミングPC「LEVEL∞」とクリエイターパソコン「SENSE∞」にスペックに違いがありません。
「じゃあ、なんで同じ商品を販売してるんだ?」と思いますが、、、「LEVEL∞」のコラボPCが嫌な人向けに「SENSE∞」があるんでしょうね。
ただ、煩わしいのはパソコン工房のゲーミングPC=「LEVEL∞」と認知されていることですね。
「LEVEL∞」ブランドは「コラボPC」で認知させた方が良いと思う。
パソコン工房の物の売り方は、個人的には興味深いです。購入者へのブランド力の認知が失敗する例とし勉強になるからです。
「LEVEL∞」は結局なんのブランドなのか?
- ゲーミングPC?
- コラボPC?
失敗している原因が見えますよね?「LEVEL∞」の方向性が、どっちつかずなんですよ。
パソコン工房の販売にとやかく言える立場ではないですが、仮に僕がパソコン工房でPCを販売するとしたら今のような販売のやり方はしませんね。
「LEVEL∞」というブランドがぼやけてるせいで、購買意欲が刺激されないんですよね。
「SENSE∞」をゲーミングPCにして、「LEVEL∞」はコラボPCブランドで認知させた方が、まだブランドが認知されて売れ行きが上がると思います。
今の売れ行きなど詳しくは知りませんが。
個人的にはパソコン工房のパーツ構成は、自作PCerの僕から見てもしっくりくる構成で作るので、単なるブランドの認知ミスで選ばれない状況は「勿体ない」と思います。
一般用途向け「STYLE∞」の価格、スペックは?
最後に一般用途向け「STYLE∞」の価格、スペックも見ておきましょう。
「STYLE∞」のパソコン
- 価格は4万円から10万円台
- スペックは、内蔵グラボ搭載モデルが多く事務作業向け。
- ターゲットは、学生、主婦などライトユーザー。
「STYLE∞」のパソコンは、きちんとレポート課題をこなさなければならない学生にぴったりのスペックだと思います。
途中で、ゲームをやろうにも内蔵グラボでは重たいゲームも出来ませんし「気が散らないで済むパソコン」です。
自作だと5〜7万円あればFPSゲームの「Apex」を60fps程度で動かすパソコンが作れるので、「STYLE∞」のPCのスペックに対する値段は「若干高い」ですね。
学生の課題向けパソコンなので自作ゲーミングPCと比較するのもヤボですね。
補足:BTOパソコン購入時の注意事項・豆知識
パソコン購入時の豆知識を紹介します。意外とこれらを知らずにパソコンを購入する人が多いので、押さえておくことをオススメします。
①:自作PCで15万円安くなったケース
G-Tune H5-LC 初期構成
自作パーツ構成
OS
Windows11 Home 64ビット
Windows11 Pro 64ビット
3,000円
CPU
インテル Core i9-12900H プロセッサー ( 14コア / 6 P-cores / 8 E-cores / 20スレッド / TB時最大5.00GHz / 24MB )
※画像はデスクトップ版
26位
UL CPUs 24位
CPUクーラー
水冷クーラー
グラボ
NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU / GDDR6 8GB
27位
メモリ
32GB メモリ [ 16GB×2 ( DDR5-4800 ) / クアッドチャネル ]
SSD
1TB NVMe SSD ( M.2 PCIe Gen4 x4 接続 )
※型番末尾【/IT】と【/EC】の違いは、/IT⇒正規代理店型番、/EC⇒Amazon.co.jp型番
HDD
無し
無し
マザボ
n/a
ケース
n/a
電源
700W 電源 80PLUS BRONZE
モニター
240Hz対応15.6型ワイド液晶パネル ( 2560x1440 / LEDバックライト / ノングレア )
n/a
カードリーダー
UHS-I対応 カードリーダー ( SD / SDHC / SDXC 対応 )
n/a
その他
光学ドライブ非搭載
n/a
金額(税込み)
35.3万
20.3万
上記は35万円の水冷ゲーミングノート「G-Tune H5-LC」と同等のスペックで自作PCパーツを比較した例です。
金額差は15万円で最も金額差が出た例です。ノートPCとデスクトップPCでの比較なので極端に見えるかもしれませんが、デスクトップのBTOで比較しても同様です。
自作PC
- 5万以上安上がり
- スペックも上回るケースもある
- 壊れづらい構成
- 修理費がかさまない
まぁ、僕は市販のBTOとのパーツを比較する記事を書いてきたので断言しますが、自作PCの方がBTOより100%安くて頑丈なPCになります。※ハイスペックで高額なBTOになればなるほど、自作した方が安くなります。理由はパーツ選びの幅が広がるからです。
②:個体のベンチマークより、ULの統計データの方が高信頼!
UL CPUs 24位
ハッキリ言いますが、個別のベンチマークなんか当てになりません。ちなみに、僕は、Cinebench、その他、3DMark、PCMarkなどの有料ベンチマークソフトを一式持ってる上で言っています。
スペックを判断するのに必要なのは「統計データ」です。3DMarkでお馴染みのULには、全世界のパソコンでBenchmarkされた統計データが公開されています。これで判断した方が確実です。
③:BTOの3年修理保証は本体価格+3万円で高くなる。
BTOで高額なゲーミングPCを買うと想定外に発生する費用が修理保証です。本体価格に+3万円ほど高くなります。決して「入るな」と言いたいわけではなくて、必ず入る前提で本体価格を考えた方が良いです。
僕の経験上、BTOパソコンは2年目に何らか不具合が出ます。修理保証は大体最初一年目は無料ですが、3年延長で+3万円ほど高くなります。
まぁ、なので、結局、BTOパソコンを買うと必ず+3万円余計に払うというわけです。そういうのを考えると、自作PCでいかに安くて頑丈なPCを作った方が良いかメリットが多いのが分かると思います。
④:中古でPCパーツを買わない。
探してみると新品未開封でも2〜3割ほ安いPCパーツはザラに見つかります。ただ、絶対に中古でPCパーツを買ってはいけません。これは絶対です。
理由は、売り手がパーツに熟知しているからです。※パーツに疎い人は絶対に損します。
PCパーツ市場は株式市場並みに価格が変動します。中古でPCパーツを販売している人は、PCパーツにかなり精通しています。そんな人たちが売っているPCパーツをお得に買うなんて出来るわけがないんです。
2〜3割安くても損する理由
- 中古パーツは保証が効かない
- 新製品が出る手前
- 絶対に損しないやり方で売っている
中古パーツは新品未開封だとしても保証が外れます。その時点で新品価格から2割引きが妥当ですから。
ちなみに、僕はあまり詳しくない頃に高いグラボを中古で買って3万くらい一瞬で損しました。今はPCパーツの相場を熟知していますが、それでもお得に買える中古パーツは「無い」です。
ただ、それでも中古で買いたい方は「6割引」がお得に買える最低ラインと考えておくと良いでしょう。
⑤:DDR4メモリとDDR5メモリに互換性はない
つまり、DDR5メモリを選ぶなら、必ずDDR5対応のマザーボードを選んでください。自作PCパーツには、DDR5メモリを選びながらDDR4対応マザーボードを間違って選んでいたります。
内容については現在修正してます。
⑥:大半のグラボはPCIe4.0接続 ※下位互換あり
自作時のグラボ接続での注意ですが。
ほとんどのグラボはPCIe4.0接続(バスインターフェース:PCI Express 4.0 x16 が1本)です。なので、マザーボードの規格に注意して下さい。
※ただ、大半のマザボにはPCI Express 4.0 x16が最低一本は搭載されているので、さほど気にする必要はありません。
後、電源接続にも注意が必要で、ハイスペックになるほど補助電源が必要(要するに高級な電源が必要になります。)になります。例えば、3080グラボだと補助電源(8-pin)x 2です。また、最新の4090グラボは「12VHPWR」と呼ばれる接続で、補助電源(16-pin)x 1の形状です。
ちなみに、PCIe4.0のグラボであっても、仮にPCIe3.0に刺しても下位互換なので動作します。また、PCIe4.0とPCIe3.0の違いは最大転送速度です。
- PCIe4.0は最大転送速度が16Gbps
- PCIe3.0は最大転送速度が8Gbps
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