【激冷え簡易水冷】NZXT KRAKEN X73(Z73)取付レビュー

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今回自作するPCでは使うCPUがハイエンドCPU「AMD Ryzen™ 9 5950x」だったので、【激冷え】と評価が高いCPUクーラー「NZXT KRAKEN X73」を買いました。

「NZXT KRAKEN X73」には3連ファン+ラジエーターがついています。ファンを取り付ける際は【エアフロー】をきちんと設計するとPCケース内の空気の流れが劇的に改善します。 「NZXT KRAKEN X73」 の取付に際して【エアフロー】も考慮して取付したので参考になればと思います。

NZXT KRAKEN X73を組付ける途中
NZXT KRAKEN X73を組付ける途中

水冷の取り付け自体はそんなに難しくありません。ただ、僕の場合は、Youtube用の動画を撮影したり、ブログ用の写真を撮ったりしながら進めたので計4時間ほど掛かりました。かなり大変でした。

取付で最も困ったのは「グラボ」「メモリ」との干渉です。

CPU回りの干渉においては、ファンよりも取付難易度が下がるはずですが、それでも困りました。今回かなり大きめの「Thermaltake LEVEL 20 HT フルタワー」を使ったので余裕はありましたが、これがミドルタワークラスだったら3連ファンの3080巨大グラボと干渉していたと思います。

この記事では 「NZXT KRAKEN X73」 の取付、エアフロー設計、配線、性能とすべてレビューします。

目次

NZXTとは

NZXTは、JohnnyHouによって2004年に設立された自作PC向けの製品を製造する会社です。アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスを拠点とするメーカーです。

NZXT Guardian Midタワーコンピュータケース(921rb-001-rd)

現在は、PCゲーム市場向けのコンピュータケース、コンポーネント、およびアクセサリを製造しています。NZXTの最初の製品はPCケース「NZXTGuardian」です。見た目や、照明などトランスフォーマーを想起するプラスチック製のフロントベゼルを備えたケースでした。

簡易水冷なら省スペースでハイエンドCPUを「冷え冷え」に出来る。

NZXT KRAKEN X73 パーツ・ケーブル類
NZXT KRAKEN X73 パーツ・ケーブル類

簡易水冷の良さは省スペースでCPUを確実に冷やす冷却性が保証されていることです。ファンよりも高くつきますが、ハイエンドCPUには特に【水冷化】がオススメです。

空冷ファン

水冷

コストが安い。

冷却性能は水冷に劣る。

CPU周りでスペースを取る。

コストは高い。

確実に冷却できる。

CPU周りのスペースはスッキリする。

ラジエーターの設置場所を考慮する。

本格水冷は手間が掛かる。

何気ないですが「確実にCPUが冷えるのが重要」です。

空冷ファン選びだと「冷えるかなー?どうかなー?」「場所はどこにつけようかなー?」と付けるまで冷却性能の確信が持てないですが【水冷】は確実に冷えます。手間や試行錯誤を考えると水冷にするのが安牌です。

とは言え、空冷にするか、水冷にするかは下記で線引きすると良いです。

  • エントリーからミドル:空冷ファン
  • ハイエンド:水冷

理由は、空冷ファンではハイエンドCPUを冷やすにも限界があり、おのずと空冷ファンは巨大なものが必要になります。そうなると、結局、他のパーツとの干渉を考える必要が出るため面倒になってきます。

収まると思って買ってみたけど、やっぱり収まりませんでした。

という状況になります。買った部品のコストも無駄ですし。ファンを買い直して収まりの悪いパーツを保管していても、場所を取るだけでPCパーツは新しい状況のものを使いたくなります。

空冷ファンだと3連ファン巨大グラボか、メモリに絶対干渉します。

僕が自作したPCですがCPUソケットのすぐ下にメモリがあり、3連ファンの巨大グラボが配置されています。CPUは 「AMD Ryzen™ 9 5950x」 なので、仮に空冷ファンにしようものなら冷却性能が必要な巨大ファンになるので絶対に干渉しています。

最近のメモリはLEDで光らせる仕様が多く、飾り付けのヒートシンクに覆われているせいで高さがあります。そして、グラボです。グラボは「恐ろしく巨大」で、持つ手が震えるくらいに本当に重いです。

確実に作業するならハイエンドマシンには【簡易水冷】はマストです。省スペースで干渉問題について楽に解決でき「CPUを確実に冷やせる安心感」があるからです。

ミドルクラスなら空冷ファンで良いと思います。例えば、AMD Ryzen 7 5800X(Amazonで52,200円)+2連RTX3060+空冷ファンでも問題ないとおもいます。

NZXT KRAKEN X73(簡易水冷) 開封

NZXT KRAKEN X73 外装箱(正面)
NZXT KRAKEN X73 外装箱(正面)

「NZXT KRAKEN X73」 は口径120mmの3連ファンタイプ(RGBタイプでは無いです。)を買いました。

 NZXT KRAKEN X73 外装箱(俯瞰)
NZXT KRAKEN X73 外装箱(俯瞰)

「NZXT」のロゴはゴシック体でシンプルなデザインです。

NZXT KRAKEN X73 外装箱(横側)
NZXT KRAKEN X73 外装箱(横側)

側面には各言語で仕様が記載されています。

NZXT KRAKEN X73 外装箱(裏側)
NZXT KRAKEN X73 外装箱(裏側)

背面です。シンプルなデザインが非常に良いです。

NZXT KRAKEN X73 外装箱(天面)
NZXT KRAKEN X73 外装箱(天面)

僕は「最強のPCを作ろう。」と訳しました。

傷つきようが無いくらい、かなり丁寧に袋詰めされて入っています。

CPUクーラーヘッドです。このヘッドの銅体は傷つきやすいので注意します。

黒を貴重とする3連ファンです。ただ、RGBモデルを買えば良かったと後悔気味です。

CPUクーラーのヘッドにカバーケースがついてます。このケースは最後の最後に外しました。このケースのおかげで、クーラーヘッドを傷つけずに作業できたので助かりました。

参考:NZXT KRAKEN X73には6年保証がつきます。

PCパーツで【6年保証】は珍しいです。あっても電源くらいだと思います。

保証内容については未確認ですが、通常利用での経年劣化以外は保証されるかと思います。

簡易水冷式のCPUクーラーはすぐガタが来ると思っていたので安心して使用できます。

NZXT KRAKEN X73(簡易水冷) エアフロー設計

PCケースには「Thermaltake LEVEL 20 HT フルタワー」を使いました。このPCケースには12基ほどファンを取り付けることができます。また、4面とも取り外し可能なのでオープンフレームに近い運用も可能です。背面の側面にもファンを3基取り付け可能ですが、今回は用意しませんでした。

エアフローは前面の空気を吸気して背面で排気する流れにします。前面にマザーボードを取り付けるので、マザボの端子類で前面の空気が温められやすいからです。前面側は【負圧】で稼働して、背面側は【正圧】で稼働する分かりやすい空気循環です。

見栄えも考えて3連ラジエーターを前面パネルに取り付けました。しかし、 「NZXT KRAKEN X73」 は光るタイプのラジエーターファンでは無いのでRGBタイプを買わなったことを後悔しています。

参考:正圧と負圧

僕は自作PCが楽しい点は【エアフロー】を自由に考えれる点だと思います。エアフローは空気圧を考えます。ファンを吸気か、排気かどちら向きに設置するか?でPCケース内の空気圧が【正圧】or【負圧】に変化します。冷却性能が高いとされるのは【負圧】設計です。

正圧

負圧

特徴

外気を取り込みづらい

外気を取り込みやすい

冷却性能

×

ホコリ

×

僕のPCを例にすれば、前面に吸気の3連ファンをつけたことで、排気側の前面であるマザボ面の空間は【負圧】になります。【負圧】は「ファンの排気力が強く、吸気力が弱い状態」です。空気圧が低い状態なので、前面パネル空間には自然と空気が吸気され循環します。【負圧】の欠点は【ホコリ】も引き寄せる点です。

逆に背面側のファンを吸気にするとマザボ前面は【正圧】になります。【正圧】は空気圧が高い状態なので前面の空気が圧力により押し出されます(外気が入りづらくなるので冷却性能は落ちます。)。利点は【ホコリ】が寄りづらくなります。

NZXT KRAKEN X73(簡易水冷) 取り付け

CPUクーラーのヘッドを取り付けるために土台となるネジを取り付けておきます。

CPUにクーラーヘッドをつける前に、CPUグリスは塗り直しすので既存のグリスを拭き取っておきます。吹き筋が残っていますが、手持ちにクリーナーがなかったのでこれが限界でした。

CPUにグリスを塗ります。

塗り方は2通りあります。

CPUグリスはCPUとCPUクーラーの銅体のわずかな凹凸の隙間を埋めるために塗ります。

接地面のわずかな凹凸に入り込む【空気】が熱伝導の効率を下げるのでCPUグリスを塗ります。熱伝導の効率はCPUとCPUクーラーの直接設置が一番良いのでCPUグリスを薄く塗るわけです。

CPUグリスはある程度伸ばしておけば良いです。CPUクーラーを設置すれば、その圧力で自然と伸びるからです。

NZXT KRAKEN X73 CPUブラケット取り外し
NZXT KRAKEN X73 CPUブラケット取り外し

注意ですが、取り付け時はAMD用のブラケットに交換しておきます。ブラケットは押し込みながら回せば取り外せます。

CPUクーラーを設置しました。チューブが想像以上に引き伸ばされているので、こればベストな設置位置だと思います。

ネジ止めできましたが、CPUクーラーのチューブとネジ止めが干渉しました。

ゆとりがありそうに見えますが、CPUクーラーとラジエーターをつなぐチューブの距離をこれ以上伸ばすのは難しいです。取り付け時には、ラジエーターとCPUクーラーの取り付け位置にも検討が必要です。

NZXT KRAKEN X73(簡易水冷)配線

配線ケーブルは3本入っていました。本体電源用ケーブル、ディスプレイ調整用のUSB2ケーブル、3連ファンのSYS_fan接続を一本化する3叉ケーブルです。

NZXT KRAKEN X73 CPUクーラーにケーブルを接続
NZXT KRAKEN X73 CPUクーラーにケーブルを接続

電源ケーブル、USB2ケーブルを本体に挿し込みます。

NZXT KRAKEN X73 CPU_fanケーブル

CPU_fanケーブルはこちらです。

NZXT KRAKEN X73 CPU_fanケーブルを端子に接続
NZXT KRAKEN X73 CPU_fanケーブルを端子に接続

CPU_fan端子に接続します。

USB2ケーブルがこちらです。

USB2端子に接続します。

NZXT KRAKEN X73 SATAケーブル

SATAケーブルがこちらです。

NZXT KRAKEN X73 SATAケーブル接続

SATAケーブルを電源から引っ張ってきたSATAに接続します。

3連ファンのfanケーブルを背面に回します。

3連ファンのfanケーブル3本を一本のSYS_fanにまとめる3叉ケーブルです。

3叉ケーブルの先です。これを表面のSYS_fan端子に接続します。

一本化したSYS_fanケーブルをCPU_fan端子の隣にあるSYS_fan1端子に接続しました。画像では右上あたりです。

NZXT KRAKEN X73(簡易水冷)性能

「NZXT KRAKEN X73」 の冷却性能はかなり高いと言えます。

通常利用を想定してAPEXでの温度変化を測定しました。自作したPCではゲームに限らず60度にすらならず50度前後をキープします。左上で温度表示に使用しているソフトは「NZXT CAM」です。NZXTのサイトから無料でダウンロードできます。これを使って 「NZXT KRAKEN X73」 のLEDパターンなどを細かく制御できます。

性能測定については、通常利用では「AMD Ryzen™ 9 5950x」「ASUS NVIDIA GeForce RTX 3080グラボ」とがハイスペック過ぎて温度上昇が伴う高負荷時になることすら稀なのかもしれません。改めてCPUに高負荷を与えるCinebenchで性能測定してみたいと思います。

コメント

コメント一覧 (2件)

    • 喧嘩腰すぎ。

      箱の画像くらい構わないでしょww

      ちなみに本家NZXTに引用リツイートされてる記事です。
      内容で修正した方がいい箇所があれば気兼ねなく言って下さい。

      例えば、広告が多いなど考慮します。

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