まぁ、ひたすら自作パーツと比較して「コスパ」の妥当性を検証する内容です。
「G-Tune H5-LC」に搭載される3070Tiグラボってどれくらいの「スペック」か分かります?
何となく「ハイスペック」っていうのは分かるけど、それ以外のことはよく分からないのがありがちなパターンです。先ず、パソコンを品定めするには「スペック」と「価格」しかありません。
本記事では「スペック」を客観的に分かりやすく評価して、その「価格」を自作PCのパーツ相場で解説します。高額になりがちなゲーミングPC(ゲーミングノート)を購入する際の判断材料になります。
「G-Tune H5-LC」本体仕様・重量など
基本スペック | |
---|---|
本体価格 | ¥353,100(税込) |
重量 | 約2.27kg |
サイズ | 360.2×243.5×28mm |
画面 | 15.6型 |
バッテリー | 約 7.5時間 |
- ハイスペックゲーミングノート
- 本体価格はかなり高い。
- ノート3070Ti≒デスクトップ3060Ti性能
- 約16型で本体はかなり大きい。
- 約2.27kgでかなり重い。
- 持ち運びは微妙。
「G-Tune H5-LC」は、ノートPCを水冷化した点でかなり革新的だと思います。僕が水冷化されているゲーミングノートを他に見たことがないからかも知れませんが。
ただ、実用の観点から「G-Tune H5-LC」はノートPCの用途から逸脱しています。水冷ユニットを繋がずに通常のノートPCとして持ち運びして利用できたとしてもです。
僕の経験上「16インチあるノートPC」は、ノートPCとしては使う気が起きません。重量・サイズがありすぎて持ち運ぶ気が起きないからです。また、スペック的にも「≒デスクトップPC」なので、それならデスクトップで良いじゃんと割り切った方が良いからです。
まぁ、ただ、結局は「コスパ次第」なので「G-Tune H5-LC」のコスパを見ていきましょう。
G-Tune H5-LC ≒ 20万円の自作ゲーミングPC(デスクトップ)とコスパは同じ
ゲーミングノート「G-Tune H5-LC」のコスパですが、同じスペックで自作PCのパーツ構成で比較してみます。
当然、ゲーミングノートが、デスクトップのゲーミングPCに勝てる訳がないですが。下に比較を載せていますが価格は、G-Tune H5-LCが「35万円」に対して、同じ性能で自作パーツを組むと「20万円」になります。
たかがノートPCにするだけで「15万円」も差が出るのは衝撃的です。
G-Tune H5-LC 初期構成
自作パーツ構成
OS
Windows11 Home 64ビット
Windows11 Pro 64ビット
3,000円
CPU
インテル Core i9-12900H プロセッサー ( 14コア / 6 P-cores / 8 E-cores / 20スレッド / TB時最大5.00GHz / 24MB )
※画像はデスクトップ版
26位
UL CPUs 24位
CPUクーラー
水冷クーラー
グラボ
NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU / GDDR6 8GB
27位
メモリ
32GB メモリ [ 16GB×2 ( DDR5-4800 ) / クアッドチャネル ]
SSD
1TB NVMe SSD ( M.2 PCIe Gen4 x4 接続 )
※型番末尾【/IT】と【/EC】の違いは、/IT⇒正規代理店型番、/EC⇒Amazon.co.jp型番
HDD
無し
無し
マザボ
n/a
ケース
n/a
電源
700W 電源 80PLUS BRONZE
モニター
240Hz対応15.6型ワイド液晶パネル ( 2560x1440 / LEDバックライト / ノングレア )
n/a
カードリーダー
UHS-I対応 カードリーダー ( SD / SDHC / SDXC 対応 )
n/a
その他
光学ドライブ非搭載
n/a
金額(税込み)
35.3万
20.3万
分かりやすくないですか?
「G-Tune H5-LC」がダメというより、15万円も差が出るなら自作PCを組んでMacBook Airでも買った方が良いんじゃないかと考える方が合理的です。
ちなみに、ゲーミングノートには必然的にモニターが付属するので、それを加味すれば大体10万円差くらいと考えれば良いでしょう。
2K(2560×1440)でリフレッシュレートが240Hz出るので、G-Tune H5-LCのモニタースペックはかなり良いです。まぁとは言え、デスクトップにして別途購入した方が使い回しの良いモニターになるので、やはりデスクトップの方が良いでしょう。
「G-Tune H5-LC」性能・価格を総合評価すると
G-Tune H5-LCのスペックを一言で言えば「何でも快適に出来るパソコン」です。それは保証できます。ノートで操作性が難しいにしても、スペックはゲーム、動画編集とあらゆることを快適にできます。
例えば、グラボが3070Ti Laptop(≒3060Tiデスクトップ版)だとしても、VALORANT(ヴァロラント)であれば、FHDで180〜240Hzでプレイできます。
「G-Tune H5-LC」が弱い点は何か?先ず総評を下に示します。
自己採点
G-Tune H5-LC | 自作PC | |
---|---|---|
総合 | ||
CPU性能 | ||
GPU性能 | ||
排熱・冷却性能 | ||
耐久性 | ||
拡張性 |
「G-Tune H5-LC」が弱いのは、ノートPCである以上耐久性が弱点です。いくら水冷でもです。
まず、最大ターボパワー115WのIntel Core i9-12900H は、AMD Ryzen 9 5900X BOXのTDPと大して変わりませんが、それが盲点であったりします。実際、IntelのCPUはRyzenに比較すると高熱で稼働しやすいからです。
「G-Tune H5-LC」の外観
パソコンを買う判断材料は「コスパ」です。なぜなら、パソコンなんか使い捨てる前提の「消耗品」だからです。
後は「見た目(デザイン)」「使い心地」の区別ですが、パソコンには「Mac」か「それ以外のPC」という区別しかありません。その他の区別は「スペック」と「価格」のみです。
文章
文章
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補足:BTOパソコン購入時の注意事項・豆知識
パソコン購入時の豆知識を紹介します。意外とこれらを知らずにパソコンを購入する人が多いので、押さえておくことをオススメします。
①:自作PCで15万円安くなったケース
G-Tune H5-LC 初期構成
自作パーツ構成
OS
Windows11 Home 64ビット
Windows11 Pro 64ビット
3,000円
CPU
インテル Core i9-12900H プロセッサー ( 14コア / 6 P-cores / 8 E-cores / 20スレッド / TB時最大5.00GHz / 24MB )
※画像はデスクトップ版
26位
UL CPUs 24位
CPUクーラー
水冷クーラー
グラボ
NVIDIA GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPU / GDDR6 8GB
27位
メモリ
32GB メモリ [ 16GB×2 ( DDR5-4800 ) / クアッドチャネル ]
SSD
1TB NVMe SSD ( M.2 PCIe Gen4 x4 接続 )
※型番末尾【/IT】と【/EC】の違いは、/IT⇒正規代理店型番、/EC⇒Amazon.co.jp型番
HDD
無し
無し
マザボ
n/a
ケース
n/a
電源
700W 電源 80PLUS BRONZE
モニター
240Hz対応15.6型ワイド液晶パネル ( 2560x1440 / LEDバックライト / ノングレア )
n/a
カードリーダー
UHS-I対応 カードリーダー ( SD / SDHC / SDXC 対応 )
n/a
その他
光学ドライブ非搭載
n/a
金額(税込み)
35.3万
20.3万
上記は35万円の水冷ゲーミングノート「G-Tune H5-LC」と同等のスペックで自作PCパーツを比較した例です。
金額差は15万円で最も金額差が出た例です。ノートPCとデスクトップPCでの比較なので極端に見えるかもしれませんが、デスクトップのBTOで比較しても同様です。
自作PC
- 5万以上安上がり
- スペックも上回るケースもある
- 壊れづらい構成
- 修理費がかさまない
まぁ、僕は市販のBTOとのパーツを比較する記事を書いてきたので断言しますが、自作PCの方がBTOより100%安くて頑丈なPCになります。※ハイスペックで高額なBTOになればなるほど、自作した方が安くなります。理由はパーツ選びの幅が広がるからです。
②:個体のベンチマークより、ULの統計データの方が高信頼!
UL CPUs 24位
ハッキリ言いますが、個別のベンチマークなんか当てになりません。ちなみに、僕は、Cinebench、その他、3DMark、PCMarkなどの有料ベンチマークソフトを一式持ってる上で言っています。
スペックを判断するのに必要なのは「統計データ」です。3DMarkでお馴染みのULには、全世界のパソコンでBenchmarkされた統計データが公開されています。これで判断した方が確実です。
③:BTOの3年修理保証は本体価格+3万円で高くなる。
BTOで高額なゲーミングPCを買うと想定外に発生する費用が修理保証です。本体価格に+3万円ほど高くなります。決して「入るな」と言いたいわけではなくて、必ず入る前提で本体価格を考えた方が良いです。
僕の経験上、BTOパソコンは2年目に何らか不具合が出ます。修理保証は大体最初一年目は無料ですが、3年延長で+3万円ほど高くなります。
まぁ、なので、結局、BTOパソコンを買うと必ず+3万円余計に払うというわけです。そういうのを考えると、自作PCでいかに安くて頑丈なPCを作った方が良いかメリットが多いのが分かると思います。
④:中古でPCパーツを買わない。
探してみると新品未開封でも2〜3割ほ安いPCパーツはザラに見つかります。ただ、絶対に中古でPCパーツを買ってはいけません。これは絶対です。
理由は、売り手がパーツに熟知しているからです。※パーツに疎い人は絶対に損します。
PCパーツ市場は株式市場並みに価格が変動します。中古でPCパーツを販売している人は、PCパーツにかなり精通しています。そんな人たちが売っているPCパーツをお得に買うなんて出来るわけがないんです。
2〜3割安くても損する理由
- 中古パーツは保証が効かない
- 新製品が出る手前
- 絶対に損しないやり方で売っている
中古パーツは新品未開封だとしても保証が外れます。その時点で新品価格から2割引きが妥当ですから。
ちなみに、僕はあまり詳しくない頃に高いグラボを中古で買って3万くらい一瞬で損しました。今はPCパーツの相場を熟知していますが、それでもお得に買える中古パーツは「無い」です。
ただ、それでも中古で買いたい方は「6割引」がお得に買える最低ラインと考えておくと良いでしょう。
⑤:DDR4メモリとDDR5メモリに互換性はない
つまり、DDR5メモリを選ぶなら、必ずDDR5対応のマザーボードを選んでください。自作PCパーツには、DDR5メモリを選びながらDDR4対応マザーボードを間違って選んでいたります。
内容については現在修正してます。
⑥:大半のグラボはPCIe4.0接続 ※下位互換あり
自作時のグラボ接続での注意ですが。
ほとんどのグラボはPCIe4.0接続(バスインターフェース:PCI Express 4.0 x16 が1本)です。なので、マザーボードの規格に注意して下さい。
※ただ、大半のマザボにはPCI Express 4.0 x16が最低一本は搭載されているので、さほど気にする必要はありません。
後、電源接続にも注意が必要で、ハイスペックになるほど補助電源が必要(要するに高級な電源が必要になります。)になります。例えば、3080グラボだと補助電源(8-pin)x 2です。また、最新の4090グラボは「12VHPWR」と呼ばれる接続で、補助電源(16-pin)x 1の形状です。
ちなみに、PCIe4.0のグラボであっても、仮にPCIe3.0に刺しても下位互換なので動作します。また、PCIe4.0とPCIe3.0の違いは最大転送速度です。
- PCIe4.0は最大転送速度が16Gbps
- PCIe3.0は最大転送速度が8Gbps
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