僕はここ一週間ずっとエアコンのことばかり考えていました。
エアコン製品がありすぎて「何を選べば良いのか分からない」からです。
しかも、設置する場所は「福知山」というど田舎にある木造吹き抜け二階建てにです。
吹き抜けなので、どのくらいの性能で買えば良いのか?
考え込んでしまいました。
まぁ、そんなエアコン選びも根拠ある選び方で性能を選べるようになりました。
エアコンの選び方
上の記事に暖房能力を算出してエアコン性能を選ぶ方法を書きました。
エアコン選びを完全に体系化したので、僕のように「エアコンにどれくらいの性能を求めるべきか?」で悩まれるなら、ぜひ上の記事を参考にしてもらえると嬉しい限りです。
検索すれば簡単に型落ち品が手に入るので良い時代になりましたね。
そもそも、3〜4年型落ち品と最新エアコンの性能は全く変わらない。
エアコンなんか特に値引き前提の価格なので、最新機種を定価で買うなんか「愚の骨頂」です。
それでも「最新機種なら最新性能になってるから、、、」と言いたくなると思います。
断言しますが、白物家電が2〜3年経過したところで性能は変化しません。
技術的には枯れきっているからです。
スマホ対応だ、なんだと言ってるだけで、中身はマイナーチェンジの連続です。
ちなみに、エアコンなんか四半世紀以上前からある化石のような製品ですから。
最新もクソもありません。
僕は誰もが聞いたことがある製造メーカーで研究開発・エンジニアをしていましたが、製品リリースで困るのはどうやって価格対性能差をつけるかでした。
考えるだけ不毛です。
性能を上げるために努力するというより、どう制限をかけて製品の性能を落とすかに頭を使いました。
本来出るだろう性能でも去勢して(リミッター)、わざと性能を落としますからね。
価格帯をまだらにするために性能を散らすのは必要なことですが。
大企業の製品開発とは?
大企業なら製品開発は、なんか最新技術でスゴイことしてる?
と思われがちですが、全然違います。
高度経済成長期の技術開発は、掘れば掘るほど新しい発見があったかも知れません。
しかし、今はかなり雑に言えば、すでに成熟しきったなんの面白味もない組み込み製品です。
白物家電なんか「頭打ち」です。
テストが、95点のものをより高得点にするだけの作業です。
じゃあ、何が変わるのか?
2年経とうが性能に差はなく価格だけが変わります。
さらにダメ押しに大企業の製品開発とは?
ダメ押し的に言いますが、大企業は「何をやっても変化が起きない」です。
あくびが出るくらいやることなすことが「全部とろい」です。
そんなことを言いながら、製品開発ラインにいるエンジニアは「かなり忙しい」です。
四半期ごとにモデルチェンジする製品を担当するエンジニアなら、一般道を150km/hくらいの速度感で「がむしゃらに走ってる」んじゃないでしょうか?
そんな違法速度で走ってるのに、あくびが出るのは「全く前に進まない」からです。
燃費が悪いんですよ。まるで三輪車です。
内情は、常にマイナーチェンジに忙殺されるだけの仕事だからです。
新しいことをせずに「マイナーチェンジ」のためだけに、常に全力で走り続けるわけです。それこそ死ぬまで。
ただ、エアコンは一年に一回くらいのモデルチェンジなので、もう現場は数字を弄るくらいで暇かも知れませんね。
じゃあ「新しいことできるじゃん?」と思いきや出来ません。
エンジニアには年間あたり1〜2本の特許ノルマが課されます。しかも、会社に何ら影響を与えないどうでも良い妄想特許をノルマのためだけに量産します。
この特許作りは「その技術者が使い物にならなくなるまでやる」ので、実質的に死ぬまで解放されることはありません。
自分たちで自ら疲弊して「新しい技術」に触れる力を削いでいるわけです。
はたから見たら、大の大人がよってたかって、なんだかなぁ。
この人たちすんげー馬鹿じゃねーの?って言うと思います。
そうなんです、馬鹿なんです。
3〜4年型落ち機種でどれくらいお得になるのか?
3〜4年型落ち機種と書きましたが、スペックをみて大して性能が変わらないなら「何年型落ち」でも構いません。
ただ、僕のこの記事にアクセスがついて、メーカーの人間が見たりすると更に性能差をつける不毛な努力をするかもしれませんが。
それでは、パナソニックのエアコン「エオリア」のハイエンド機種" Xシリーズ"で見比べてみましょうか。
実際、僕が買う予定なので、14畳200Vエアコンで比較してみます。
エオリア Xシリーズ 14畳200V
型番 | CS-X402D2 | CS-X401D2 | CS-401DX2 | CS-X400D2 | CS-X409C2 | CS-409CX2 |
---|---|---|---|---|---|---|
画像 | ||||||
最安値 | ¥229,800 | ¥148,909 | ¥155,438 | ¥173,800 | ¥230,695 | ¥124,000 |
発売日 | 2021/10/21 | 2020/11/21 | 2020/11 | 2019/11/下旬 | 2018/10/22 | 2018/10/下旬 |
畳数 | 14畳 | 14畳 | 14畳 | 14畳 | 14畳 | 14畳 |
冷房能力 | 4kW | 4kW | 4kW | 4kW | 4kW | 4kW |
冷房消費電力 | 830W | 830W | 830W | 830W | 830W | 830W |
暖房能力 | 5kW | 5kW | 5kW | 5kW | 5kW | 5kW |
暖房消費電力 | 950W | 5kW | 5kW | 5kW | 5kW | 5kW |
低暖房能力 | 9kW | 9kW | 9kW | 9kW | 9kW | 9kW |
フィルター自動洗浄 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
空気清浄 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
室内換気 | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
自動熱交換器洗浄 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
内部乾燥 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
除菌 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
PM2.5 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
脱臭 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
イオン機能 | ナノイーX | ナノイーX | ナノイーX | ナノイーX | ナノイーX | ナノイーX |
衣類乾燥 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
除湿 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
加湿 | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
再熱除湿 | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
気流 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
スマホ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
センサー | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
AI | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
R32 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
音声 | ◯ | ◯ | ◯ | なし | なし | なし |
スマスピ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
無線LAN | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
省エネ基準達成率 | 183% | 146% | 146% | 146% | 146% | 146% |
期間電気代 | 27972円 | 27972円 | 27972円 | 27972円 | 27972円 | 27972円 |
※2 エオリア CS-409CX2-Wは価格コムの比較に含めれなかったのでこちらを別途参照ください。
わざわざ書くまでもないですが、同じ性能です。
赤塗りセル意外機能も全く同じです。
しかも、CS-X409C2、CS-409CX2で10マンもの価格差が出ています。
同じ性能でありながら驚きますね。
3年前の製品とすべて同じ性能!
冷房能力 | 暖房能力 低温暖房能力 | 機能 | 省エネ性能 |
👇 | |||
3年型落ちのエオリア CS-409CX2-Wでオッケー! |
言わずもがなですが、4年型落ちのエオリア CS-409CX2-Wでオッケー!です。
本当に何ら性能差が無いんですから。
語弊なく言えば、何かは変わってるかも知れませんが、95点の物が99点になるだけです。
それなら、まぁ95点で良いでしょ?ってことです。
Panasonicには「CS-409CX2」と「CS-X409C2」という型番記載が存在します。
「CS-409CX2」と「CS-X409C2」は同じ性能の機種です。しかし、型番には家電量販店、住宅設備用の2種類存在します。
ちなみに、住宅設備用の型番を「裏型番」と言ったりします。
違いは"X"の位置
CS-"X"409C2 | CS-409C"X"2 | |
---|---|---|
型番区別 | 家電量販店 | 住宅設備用 |
性能 | 同じ | |
価格 | 高い | 安い |
誰に | 一般消費者向け | 業者向け |
住宅設備用エアコンは、業者のような大量購入向けの直売価格だと考えてください。
ただ、今やネットで、一般消費者も住宅設備用モデルを変えてしまいます。
なので、僕たちは「住宅設備用エアコン」の方がお得だというの知っていれば良いでしょう。
ちなみに、パナソニックなら"Fシリーズ"のようなローモデルだと若干の性能差もあるみたいです。
厳密には必ずしも性能は同じとは言えないみたいです。
2022年最新ミドルエンドと2019年ハイエンドを比較すると
次は、2022年最新ミドルエンド機種と2019年旧式ハイエンド機種を比較してみましょう。
比較する機種は、パナソニックのエオリアのミドルエンド"EXシリーズ"とハイエンド"Xシリーズ"で比較してみます。
比較する機種
- 2022年最新ミドルエンド:エオリア CS-402DEX2-W
- 2019年旧式ハイエンド:エオリア CS-409CX2-W
正直、はじめは"EXシリーズ"で検討していました。
というのも前回書いたエアコンの選び方で低暖房能力で絞り込んだ結果で、EXシリーズが該当したからです。
ちなみに、僕が今回エアコンを取り付ける先は「吹き抜け空き家」です。
必要な低暖房能力は4.8〜5.87kWh
で絞り込めます。
畳数で言えば、10畳〜14畳あたりのスペックでした。
2022年最新ミドルエンド | 2019年旧式ハイエンド | |
---|---|---|
型番 | エオリア CS-402DEX2-W | エオリア CS-409CX2-W |
画像 | ||
最安値 | ¥139,800 | ¥124,000 |
発売日 | 2022/1/21 | 2018/10/下旬 |
畳数 | 14畳 | 14畳 |
冷房能力 | 4kW | 4kW |
冷房消費電力 | 1340W | 830W |
暖房能力 | 5kW | 5kW |
暖房消費電力 | 1340W | 5kW |
低暖房能力 | 5.6kW | 9kW |
フィルター自動洗浄 | あり | あり |
空気清浄 | ◯ | ◯ |
室内換気 | なし | なし |
自動熱交換器洗浄 | ◯ | ◯ |
内部乾燥 | ◯ | ◯ |
除菌 | ◯ | ◯ |
PM2.5対応 | ◯ | ◯ |
脱臭 | ◯ | ◯ |
イオン機能 | ナノイーX | ナノイーX |
衣類乾燥 | ◯ | ◯ |
除湿 | ◯ | ◯ |
加湿 | なし | なし |
再熱除湿 | なし | なし |
気流 | ◯ | ◯ |
スマホ | ◯ | ◯ |
センサー | ひとセンサー、日射センサー | ひとセンサー、日射センサー |
AI自動運転 | ◯ | ◯ |
新冷媒R32 | ◯ | ◯ |
音声ガイド | なし | なし |
スマートスピーカー対応 | Googleアシスタント、Amazon Alexa | Googleアシスタント、Amazon Alexa |
無線LAN内蔵 | ◯ | ◯ |
省エネ基準達成率 | 108% | 146% |
期間電気代 | 39285円 | 27972円 |
上表を見ての通り、旧式ハイエンドの方が1.5マンも安くなります。
その上でエアコン機能は同じです。
そして、エアコンスペックと省エネ性能には大差がつきます。
当初、必要な低暖房能力は4.8〜5.87kWh
だったので最新のエオリア CS-402DEX2-Wで事足ります。
しかし、金額的にも1.5マンも安くなる CS-409CX2-Wにすれば、低暖房能力は9.0kWh
でめちゃくちゃ性能が上がります。
しかも、省エネ性能も大幅に上がります。
要するに、電気代が大幅に安くなって、高い冷却・暖房能力のエアコンになるということです。
エアコン選びでは「6、10、14畳エアコン」を買うようにしましょう。
理由は、6、10、14畳がエアコンスペックの境界になってることが多いからです。
特に14畳エアコン買いは鉄板です。
多くの場合で、14畳エアコンが100Vと200Vの境目になっていて、大幅にスペックがUPすることが多いからです。
エアコンの選び方
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