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2021年末にサポート終了の「CentOS」の今後は?

わざわざ、ここに記事に関係ないトピックを挟むというのは、それだけ衝撃だからです。Linux(リナックス)に触れている人間であれば「CentOSのサポート終了」は知っておいて損はありません。

今後どうなるかも簡単に触れておきます。

CentOSサポート終了!

  • CentOS 8 は2021年末をもってサポート終了
  • Red Hat Enterprise Linux 9(RHEL9) のリビルドであるCentOS 9 もリリースされない
  • 今後、CentOSは"CentOS Stream"に開発を引き継ぐ

    ⇒既存のCentOSサーバーからは移行必須

さて、そんなCentOSの今後ですが"CentOS Stream"で良いじゃんにはならないので、また厄介です。これまでのCentOSは有償RHELから有償部分を除いた完全なRHELクローンだったからこそ、その信頼性が担保されていました。

それに対して"CentOS Stream"は有償RHELのために試験開発されるLinuxです。"CentOS Stream"は有償RHELのクローンでもなんでも無いわけです。

「AlmaLinux」「Rocky Linux」はCentOSのクローンプロジェクトみたいなものなので後継OSの候補にあがっている訳です。

Parallels Desktop 18 で使えるLinuxまとめ

「Parallels®︎ Desktop 18 for Mac」を使って、実際にM1・M2 Macにインストールして動作を確認したLinuxディストリビューションは下記です。

すべてARM64のLinux(リナックス)ディストリビューションです。

動作を確認したLinux

  • Ubuntu 22.04 LTS
  • Fedora
  • Debian
  • Kali Linux
  • openSUSE
  • EndeavourOS
  • Arch Linux

M1・M2 Macで起動しなかったLinuxディストリビューションは下記です。

起動しなかった理由は、ARM64バージョンが無かったからです。

M1・M2 Macで起動しなかったLinux

  • MX Linux
  • Mint
  • RancherOS
  • Garuda Linux

    ※起動しなかった理由は、ARM64バージョンが無かったからです。

Linux(リナックス)ディストリビューションの人気ランキング

結局、どのLinux(リナックス)が使われているのか?

Linux(リナックス)ディストリビューションの人気ランキングを知りたいという方もいるかと思います。

リアルタイムで集計されているLinux(リナックス)ディストリビューションの利用統計が公開されています。

(1)サーバー用途の場合

Historical trends in the usage of Linux subcategories for websites - どのディストリビューションを利用して、Webサイトが公開されているかの統計

サーバー用途は意外にも「Ubuntu」が一番多いです。

てっきりデスクトップ利用だけなのかと思ってましたが、普通に「Ubuntu」をサーバー用途で使っている人(企業)は多いみたいです。

(2)デスクトップ用途の場合

DistroWatch Page Hit Ranking - どのディストリビューションを利用して、Webサイトが閲覧されているかの統計

デスクトップ用途のLinux(リナックス)では、見慣れないLinux(リナックス)が名を連ねます。

  • MX Linux
  • EndeavourOS
  • Mint
  • Manjaro

上のLinux(リナックス)は、あのUbuntuを抜いて上位にランキングされています。

僕は初耳でしたが、これらのLinux(リナックス)を使ったことはあるでしょうか?

せっかくなので「Parallels®︎ Desktop 18 for Mac」で仮想環境として構築できるディストリビューションを試してみました。

EndeavourOS

記事作成中

「Parallels®︎ Desktop 19 for Mac」でサーバー用途のLinuxなら「openSUSE」がオススメ。

「Parallels®︎ Desktop 18 for Mac」に構築した「openSUSE」仮想環境
「Parallels®︎ Desktop 18 for Mac」に構築した「openSUSE」仮想環境

いきなり本格稼働でサーバーを建てる人はいないと思います。Linux(リナックス)は、結局スクラップ&ビルドで実験できれば事足ります。

Ubuntuなんかはデスクトップ用途で腐るほど使っていると思うので、サーバー用途でopenSUSEを試すのはアリだと思います。

Ubuntu

openSUSE

パッケージ管理

  • deb形式
  • dpkg、aptコマンドを使う
  • rpm形式
  • rpm、yum、YaST2、Zypperコマンドを使う

デスクトップ環境

  • GNOME
  • KDE
  • GNOME
  • Xfce

Ubuntu、openSUSEの違いはパッケージ管理システムです。

パッケージを管理するコマンドに違いがありますが、これに関しては"慣れる"だけです。

openSUSEには、rpm、yumの他にYaST2・Zypperコマンドが用意されています。

openSUSEのパッケージ管理

  • YaST2は、GUI・CUI上でソフトウエア管理するツール
  • Zypperは、コマンドライン上でパッケージ管理するツール

"ふーんそんなもんか"という程度の理解で構いません。

「Parallels®︎ Desktop 19 for Mac」の仮想環境でopenSUSEを使っていく中で慣れていけば良いでしょう。

Linuxのパッケージ管理には、どうしてdpkg、aptなど複数のコマンドがあるのか?

Linux(リナックス)ディストリビューションのパッケージ形式には主に 3 種類あります。

「パッケージ」とは、ソフトウエア(ソースコード)、それを正しく動作させるのに必要な依存関係、その他の追加情報(メタデータ)を同梱した.rpm.debのことです。

tgz(tar+gzipファイル)

一般的にはソフトウェアのソースコードを格納する圧縮形式です。

ソースコード向けの圧縮形式とは言え、どんな形式のファイルでも含めることができます。

Linux(リナックス)では、tgz(tar+gzip)形式のファイルはコンパイルしてから利用します。

rpmはコンパイル済みのファイルが含まれている圧縮形式(.rpm)です。Linux(リナックス)では、これをパッケージと呼んでいます。

Red Hat Linux が開発したパッケージ形式で、 Linux Standard Base(LSB)が標準化しています。現在は openSUSE を含め、多数の Linux ディストリビューションが採用しています。

deb(Debian)

debもコンパイル済みのファイルが含まれている圧縮形式(.deb)です。主に Debian ベースのシステムで利用されています。

パッケージ単独で動作することは稀で、複数のパッケージで一つのソフトウェアとして動作します。ソフト(複数のパッケージ)を動作させるには、そのソフトに関係するパッケージをすべて準備する必要があります。

これをパッケージの依存関係と言います。

dpkg、rpmコマンドではパッケージの依存関係を自動的に解決できません。

dpkg、rpmコマンドはパッケージ個別に対するコマンドだからです。

具体的には

RPM パッケージ A をインストールする場合、このパッケージがパッケージ B に依存しているとすると、 RPM はパッケージ B を自動的にインストールしたりするような動作はせず、単純にパッケージ B が必要である旨を表示して停止します。

ユーザ側でパッケージ B をインストールした後、パッケージ A をインストールしなければなりません。パッケージ B がさらにパッケージ C やパッケージ D に依存していて、さらにパッケージ D がパッケージ E に依存していたりなどすれば、数多くのパッケージを順番どおりにインストールしないといけなくなってしまいます。

これらパッケージの依存関係の解決のために、Linuxにはパッケージ管理システム(コマンド)が搭載されています。Ubuntuではaptコマンドで、openSUSEではYaST2、Zypperコマンドです。

パッケージ管理システムは、パッケージを提供するリポジトリも管理しています。

※リポジトリとはインターネットで公開されるパッケージの提供元のことです。

Linux(リナックス)ディストリビューションは「3系統」

Linux(リナックス)のディストリビューションは、大きく分けて3系統あります。

Linux(リナックス)3系統

  • Debian(デビアン)
  • Slackware(スラックウェア)
  • Red Hat(レッドハット)

上記がLinux(リナックス)ディストリビューション3系統です。

どれが優れているという訳でもなく、それぞれデスクトップ向け、サーバー向けと向き不向きがあります。

 

特徴

主なLinux

Debian

  • 高性能
  • デスクトップ用途向け

Debian、Ubuntu

Slackware

  • 安定性、セキュリティ重視
  • 堅牢なLinuxディストリビューション
  • サーバー用途向け

openSUSE

Red Hat

  • 有償で企業向けRed Hat Enterprise Linux(RHEL)
  • RHELの実績からサーバー用途に採用される。

CentOS、Fedora

「CentOS」は「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)クローン」と呼ばれているだけあって、有償の「RHEL」の代わりにCentOSが採用されてきました。

有償のRHELから商標や商用パッケージ等を排除して、リビルド、無料で提供されてきたのが「CentOS」です。

このため、RHELの信頼性をそのまま引き継ぎ無料で利用できる「CentOS」をサーバー運用する企業が多かったわけです。

「Parallels®︎ Desktop 18 for Mac」にインストール出来るのは、Debian(デビアン)、Slackware(スラックウェア)系列のLinux(リナックス)です。

「Parallels®︎ Desktop 18 for Mac」ではRed Hat(レッドハット)系列のLinux(リナックス)は起動しないので、サーバー用途で実験するなら「openSUSE」を候補にすると良いでしょう。

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